白菊号 (サムルソン式2A2型)の画像

 サムルソン式2A2型(陸軍乙式1型偵察機)は、2枚の翼をもつ複葉機で、水冷星型発動機・円形ラジエーターと全面可動式の水平尾翼を特等としていました。乗員は2名。木製主材骨組羽布張り構造で、全長8.6メートル・全幅11.8メートル・総重量1500キログラム・最高速度182km/h・上昇限度5800メートルの性能を有していました。
もともとは、フランスで製造され、日本陸軍が制式に採用したはじめての偵察機で、大正10年(1921)から昭和3年(1928)まで使われていました。後に川崎造船・陸軍航空補給部所沢支部で年間600機が生産されました。昭和3年以後は、民間へ払下げられ、郵便輸送やビラ撒き・飛行新聞社の連絡などに長く使われていました。