意見・提言

 上里町でも昨今の高齢化問題において、公共交通機関の利便性の向上を検討するべきかと申し上げます。

 この辺りの居住地では、車を運転できることが生活において必須という状況です。そのため、高齢になってもなかなか免許を返納するという選択もしづらいのかと思われます。
 「こむぎっち号」という巡回バスがあることは認識はしておりますが、時間や行き先が限られており、日々の通院や買い物を済ますためには不十分だと考えます。通院においては人それぞれ通っている病院が違うこと、予約や診察時間の兼ね合いがあることがあり、買い物においてはては、荷物を店からバス停まで、バス停から家まで持ち運ぶのは重労働になります。また、夏や冬の気温の影響も大きな負担になりかねません。

 そこで、公共交通機関のひとつであるタクシーに着目しました。
 タクシーであれば時間や行き先は自由にできますし、買い物の荷物においてもドアtoドアで移動できるので、負担も軽いものになります。今の時代、高齢の方でもスマートフォンを使いこなしている方も多くなってきているのですが、近辺では配車アプリに対応しているタクシー会社がなく、タクシーを利用する際に不便です。

 配車アプリを利用できるタクシーが増えれば、高齢の方本人がアプリを使えなかったとしても使える親族がアプリを使用して呼ぶこともできますし、自宅がわかりにくい場所にあるため頼みづらいという問題も解決できます。
 上里町としてタクシー会社にアプリでの配車システムの導入を進言してみていただけないでしょうか。

 何卒、ご検討のほどよろしくお願いいたします。

返事

 日頃より、当町の公共交通に関心をいただき、誠にありがとうございます。

 ご意見としていただきましたタクシー会社への「配車システムの導入の進言」につきましては、民間企業の運営にも関わることから、町からの進言等を行うことができないことに、ご理解いただければと存じます。

 しかし、上里町の公共交通を協議検討していく上で、タクシー会社等の運行事業者との連携は不可欠となりますので、運行事業者と行政は一体となり、公共交通網の利便性の向上に取り組んでおります。
 また、日常生活全般における移動手段の中心が自動車となっている上里町においては、定時定路線のコミュニティバス「こむぎっち号」における不便さについて、ご意見を頂戴しているところでございます。同意見や令和5年度に実施しました「上里町内の公共交通におけるアンケート」、利用実績等を分析するなかで、少子高齢化が進む現代社会における地域公共交通の重要性を再認識しております。

 上里町では、住民、交通事業者、行政(県、町、警察)、有識者により組織された「上里町地域公共交通活性化協議会」において、町の公共交通についての協議検討を進めております。
 令和5年12月の協議会では、令和7年度以降の公共交通形態が決定し、町の中央を走る「こむぎっち号」中央ルートと、町内全域をカバーするデマンド交通の導入を予定しております。デマンド交通は、少ない需要に対し柔軟な運用が可能であり、タクシーよりも安価な交通サービスとなります。今回導入するデマンド交通は、停留所間の移動となりますが、停留所は現行のバス停留所の2倍以上の数を設置する予定となっております。

 なお、「上里町地域公共交通活性化協議会」の協議内容につきましては、上里町ホームページで公開しておりますので、下記URLをご参照ください。

URL:https://www.town.kamisato.saitama.jp/2103.htm

 今後も、皆様のご意見を伺い、持続可能な地域公共交通を実現していくため、交通サービスの充実を図って参りたいと考えておりますので、お気付きの点等がございましたら再度ご意見を賜りますようお願い申し上げます。