意見・提言

 新聞を読み、令和5年12月19日(火曜日)に神保原小学校でミサイルの避難訓練を行う予定があることを知りました。
 全県一斉に行うというのならまだしも(いいことだとは思いませんが)、なぜ神保原小学校一校なのでしょうか。そもそも、この避難訓練はどこからの指示なのでしょうか。
 通常の避難訓練なら理解できますが、ミサイルを想定したということは、戦争を前提としたものだと思います。今、政府は軍拡路線を進めていますが、平和憲法を持つ日本は、二度と戦争をしないと世界中に約束したはずです。
 その日本の、平和で住みやすい町を目指している上里町の子どもたちに、この避難訓練はどう映るのでしょうか。「日本は戦争をするの」と聞かれたら先生方は何と答えるのでしょうか。
 ミサイルのための避難訓練は必要ありません。
 子どもたちには、戦争がなぜ起きるのか、戦争を世界からなくすためには何が必要かなど、日本の歴史を踏まえながら、学ぶことが大切だと思います。
 賢明なご判断をお願いします。

返事

 今回の弾道ミサイルを想定した住民避難訓練につきましては、消防庁から「国民保護に係る国と地方公共団体の共同訓練の実施意向等に関する調査について」の通知が発出され、埼玉県危機管理防災部危機管理課から町宛てに、同内容の調査がありました。
 本訓練については、内閣官房の「国民保護ポータルサイト」で示されているとおり、過去に実施した訓練の中には、公民館のほか学校も含まれていたことから、担当課が教育委員会に相談したところ、町内小中学校では、既に同様な訓練を実施していることもあり、町と連携した住民避難訓練に協力いただけることとなりましたので、町として訓練実施の意向がある旨の回答をしました。
 なお、神保原小学校を会場として選定した理由は、校長会にも諮った上で、学校番号1番である神保原小学校に決定となりました。
 ご指摘にもありますとおり、子どもたちには、戦争がなぜ起きるのか、戦争を世界からなくすためには何が必要かなど、学んでもらうことがとても大切であると考えます。
 今回の訓練を小学校で行うことには、次のような意図があります。
 まず、未来の上里町を担う子どもたちには、何より平和の大切さをしっかり理解してほしいということです。そのため、訓練を行う前に子どもたちの発達段階に応じて、平和について学ぶ授業を全学年で行います。
 その上で、万一、ミサイルが飛来した際には、自分で命を守る行動をとってほしいということです。いざという時に取るべき行動を学ぶ必要があると考えます。
 命は何物にも代えられません。自分の命はもちろん、他者の命も尊重し、大切にできる人に育っていただくことを願います。