先月、新神流川橋上り車線の床版工事が完了したと報告を受けました。長さ729メートル、これで橋全体の半分が完成したことになります。使われた鋼製ボルトは約12万本。床版を目視するとまっ平らに見えますが、実際は空に向かって凸状に湾曲しているそうです。橋の重さは3000トン以上。ところが驚くことに気温によって橋桁が伸び縮みするのです。そして、
この伸縮を呑みこめないと橋桁が外れ落下してしまう。しかし、曲がっていることによってあそびが生まれ、これが伸縮を調節し落下を防止するのだそうです。
 この後、舗装工事が行われ、今年のうちに暫定で上下各1車線の橋として供用されます。
 橋桁の色は周囲の環境と調和するように黄緑です。
 それまでの木橋に代わって、鋼鈑桁橋の現在の神流川橋が開通したのが1934年9月。人間に例えれば88歳の長寿です。昭和、平成、令和と1日も休むことなく児玉郡はもとより関東信越の人流、物流を支えてくれました。ただ感謝です。下り車線の工事は現橋と重なる部分があるため、現橋を橋脚を含めて撤去してからとなります。
 新橋の暫定供用によって本庄道路の整備も大きく前進します。深谷バイパス、熊谷バイパス、上尾道路、新大宮バイパスと一体となって県内を南北に縦貫する一大動脈が、町内を走ることになるのもそう遠いことではありません。
渋滞緩和や死傷事故防止はもちろん、地域経済の発展や災害時の緊急輸送に大きく貢献することが期待されます。
 そして忘れてならないのは、ロケーションのよさです。上毛三山を天然の屏風にする新神流川橋は間違いなく新たな
名所になるでしょう。
 大宮国道事務所では、渡り初めイベントを計画しています。工事にご協力下さった皆さまをはじめ、多くの町民にご自分の足で新橋を渡っていただきたいと思います。日取りが決まり次第お知らせします。