今年元旦、埼玉新聞の一面に「埼玉、群馬県境に空港」という記事が掲載され、各方面から大きな反響をいただきました。皆さまの関心も高いと思いますので取り上げさせていただきます。

 はじまりは令和4年8月、当時の前橋市長からの「今後、地域の経済発展のために烏川・利根川流域沿岸の市町が連携していく必要がある」という呼びかけです。古くから生活や文化の交流が密に行われ、交通の利便性が高く、経済の面でも結びつきの強い、いわゆる「上武地域」。さらなる発展のために、埼玉県北部と群馬県南部の両県境にある10市町(本庄市、深谷市、美里町、神川町、上里町、前橋市、高崎市、伊勢崎市、藤岡市、玉村町)の首長が集まり「上武連携構想勉強会」が開催されました。その目的は地域経済の発展はもとより、交通、物流、治水、医療連携などの幅広い分野で県や市町の枠組みを越えた連携の可能性を探ることです。 

 こうしたなか、昨年11月に開催した第2回勉強会では、国土交通省航空局部長による講義が行われました。グローバル企業の誘致や新たな産業創出も含めた産業振興、物流の確保、防災が重要であるとの観点から、手法の一つとして空港整備の可能性を探ることになり、各報道機関において取り上げられました。

 こうした勉強会はまだ始まったばかりです。建設用地をはじめ、建設予算、関係市町村の負担金等も未定です。地方の人口減少や経済成長の停滞は大きな課題ですが、この地域に空港ができれば、産業・物流の拠点となり企業が集い、労働人口も確実に増加し、地域一帯の人口増加につながると思われます。

 今後も勉強会を重ねていき、「上武地域」の活性化や産業振興、そして人口増加に向けた深い議論を進めていく予定となっています。

 この空港整備構想は「未来」に向けた大変スケールの大きな構想です。クリアしなければならない課題も多いものと捉えています。新しい展開がありましたら、町民の皆さまに随時報告してまいります。