上里町では、令和5年第1回3月定例議会において議会の承認をいただき、「上里町手話言語条例」を制定しました。今月は、この条例について質疑応答形式で説明いたします。

(1)条例の目的は?

 本条例は、「手話が言語であるとの認識に基づき、手話に対する理解の促進、手話の普及に関し、基本理念を定め、町の責務ならびに町民および事業者の役割を明らかにするとともに、手話に関する施策を講じ、推進することにより、ろう者とろう者以外の者が互いに理解し合い、共生することができる明るい地域社会を実現すること」を目的としています。

(2)基本理念の内容は?

 基本理念として、「手話に対する理解の促進および手話の普及は、ろう者とろう者以外の者が相互に人格と個性を尊重し、併せて、手話による意思疎通が円滑に進められる環境を整備することにより行われる」と定めました。

(3)町の対応はどうなるの?

 基本理念を踏まえて町は、手話に対する理解の促進と手話を使用しやすい環境整備のため、そして共生社会の実現のため、今後必要な施策を実施してまいります。

(4)私たち(町民)が行うことは?

 町民の皆さまには、まず、基本理念に対する理解を深めていただきたいと思います。
そして、町が推進する施策に対して、ご協力をお願いいたします。

(5)事業者の役割は?

 事業者の方には、町民の皆さまと同様のお願いをさせていただくとともに、ろう者の方が利用しやすいサービスの提供に努めていただきたいと考えております。
 このたび、手話言語条例を制定しましたが、条例に「魂(たましい)」を注ぐことが不可欠です。基本理念に基づく環境の整備として、例えば、公民館等での手話言語講座の開設などについて、課題の有無も含め検討してまいります。
すべての町民および事業者の皆さまに、ご理解、ご協力をお願いいたします。